|
遥 か な る 道 程
世田谷4団が誕生して半世紀が経ちました。長くもあり、アッという間の50年でもありました。 かって可愛いいカブスカウトであった少年が今では隊のリーダーとして奉仕し、その子供サンがスカウトとして次々と入団しております。このような姿を見ますと、とどまることのない時の流れの中から団の歴史というものが生まれてくるものだということをつくづく感じます。 発団50周年の記念式典を挙行するにあたり、先ず最初にこの団を創り4団の灯を点して下さった先人たちに感謝せねばなりません。もうその頃の人は殆んど他界されましたが、今日のこの盛大な式典を天から眺めてきっと喜んでおられることと思います。そしてこの4団の灯を次から次へと受継いで奉仕して下さった歴代の団委員、リーダー、デンマザーなど多くの方々のご苦労とご尽力それに世田谷地区や地域の方々のご指導ご支援のお蔭で今日の4団があるということを忘れてはなりません。 京都の北東部(滋賀県大津市)に比叡山がそびえそこに延暦寺という名刹があります。そこには千二百年前から法灯が消えることなく今も燃え続けております。毎朝僧侶が灯心に油を注いで灯を絶やさぬよう勤行しております。「継続は力なり」というのはこのようなことを指すのだと思います。何事も継続してゆくことは大変なことであり、大切なことであります。延暦寺の法灯とは比べものになりませんが折角50年の年輪を刻み燃え続けてきた4団の灯を絶やしてはなりません。私たちから次の世代へそして又、次の時代へと継続して燃え続けてくれることを願ってやみません。 私たちの団が誕生した昭和26年( 1951年)太平洋戦争の敗戦の爪あとがまだ残っており、着るもの、食べるもの、住むところ、衣食住すべてが不足して日本全体が貧しく耐乏生活を余儀なくされている時代でした。それでもスカウトたちは廃物利用の手製のユニフォームを着て嬉々としてスカウト活動を楽しんでおりました。今日のように物が溢れる飽食の時代とは雲泥のちがいでした。あの頃の人々は「我慢」するということ「耐える」という心をもっておりました。今の人々は贅沢に慣れ、ものに「感謝」するという心を失い、「辛抱」という言葉を忘れてしまったように思います。物の豊かさよりも心の豊かさをもっと大切にせねばなりません。発団50周年を機に改めてボーイスカウト運動の原理を再確認し、いつの時代にあっても、又どのような時勢になろうともスカウトの「ちかい」と「おきて」を実践して、たとえ貧しくとも心豊かな人間になりたいと思います。 発団50周年の今年は奇しくも21世紀の幕開きの年であります。この千載一遇の年に巡りあえたことを喜び、次の半世紀、即ち発団 100周年に向って力強く、新世紀の第一歩を踏み出したいと思います。21世紀はスカウト諸君が成長し活躍する時代です。君たちの若い力によって世田谷4団が益々栄え発展してゆくことを心から願ってやみません。 |
|
|